冷凍サイクルにおける熱交換を吸気(空気)による冷却で行う。放熱コイルに併設されたファンモータが排熱を行い、熱交換用の冷却水配管が不要となるため設置を比較的容易に行うことが可能である。
冷凍サイクルにおける熱交換を冷却水によって行う。外気による冷却と比較し熱交換率が高く、安定性が高いため小風量(1m3/min)~大風量(120m3/min)までの対応が可能である。また、ファンモータによる排熱がなくなるので、発塵の心配がない。よりクリーン度を求められる環境に向いている。
「ガスヒートポンプ(GHP)」は室外機の圧縮機をガスエンジンで駆動し、ヒートポンプ運転によって冷暖房を行う空調システムである。圧縮機の駆動源に電気を使用した電動機駆動式のエアコンは「電気モータヒートポンプ(EHP)」という。電気モータヒートポンプ(EHP)とガスヒートポンプ(GHP)の違いは、電気モータヒートポンプ(EHP)は圧縮機の駆動にモータ(電動機)を使用し、ガスヒートポンプ(GHP)はガスエンジンを使用していることである。ガスヒートポンプ(GHP)に搭載されているガスエンジンは、ベースエンジン(自動車用、産業用)に対し耐久性向上、メンテナンス性向上、性能向上などを実現するため大幅な変更が加えられており、また、エンジンオイル、冷却水も長寿命化が図られている。
温度を氷点下まで下げるため、ヒートポンプの原理で熱を移動させる熱源設備(熱源機械)である。
スターリングサイクルを利用した冷凍機である。スターリングエンジンを駆動するには、エンジンに温度差を与えることが必要になるが、裏を返せば、熱機関とヒートポンプの関係のように、スターリングエンジンと同様の構造を持った機械を、電気モータなどのエンジン本体とは別のエネルギー源によってエンジンを駆動すれば、エンジンは温度差をもつので、低温側を冷却器として使える。これがスターリング冷凍機である。
スターリング冷却器の冷却原理は、蒸気圧縮冷凍とは異なり、蒸発による潜熱を用いていないので、冷媒の融点に依存しないため、蒸気圧縮冷凍よりも低温に冷やすことができる。実用例として、超伝導物質や赤外受光素子などの冷却の際に、極低温の用途での冷却の際に、断熱消磁などによる冷却の前段階の冷却として使用される。なお、冷凍機には作動ガスが冷凍機内部に必要である。常温程度の冷却なら作動ガスは空気でも構わないが、超電導実験のような極低温を得るための作動ガスには、ヘリウムを用いることが多い。
スターリング冷却器の構造に加えて、さらに、ディスプレーサに連動したロータリーバルブを持ち、このバルブにより管路の切り替えを周回的に行うことで、冷却性能を向上させた冷却器を、ギフォード・マクマホン冷凍機(略称はGM冷凍機)という。管路を周回的に切り替えることで冷却効率が上がる原理の類例を挙げれば、喩えが熱機関になるが、ガソリンエンジンでカムバルブを制御することで効率を上げていることと、ほぼ同様の原理である。
文献によっては、ギフォード・マクマホン冷凍機を、スターリング冷凍機と区別しない場合や、スターリングエンジンの一種とする場合もある。
スターリング冷凍機やギフォード•マクマホン冷凍機は可動部としてディスプレーサをもつが、パルス管冷凍機は低温部に可動部品を持たないので、摩擦熱による性能低下の影響を、スターリングエンジンよりも減らせると考えられている。実用例として、半導体製造装置での冷却器などに応用されている。
化学物質の可逆的反応を利用する。
「電熱器」ともいう。普通抵抗率が大きく、融点が高く、 酸化しにくい抵抗線に電流を通し、電気エネルギーを熱エネルギーに変えて その発熱を利用する装置。冷房専用機に取り付けて暖房に利用する場合がある。
冷却塔(クーリングタワー)は、設備で受取った冷却水の熱を循環させて外気に捨てるための設備。
ポンプで冷却塔に送られた水は塔の上部から散水され、冷却塔ファンの気流と接触して一部が気化し、
気化熱で温度が下がり、下部のタンクに貯水された後、設備に再循環される。
冷凍システムは低温熱源から高温熱源へ熱エネルギーを移動するもの。この熱を移動させる作動流体を冷媒と呼ぶ。
主に食品の鮮度管理のため、各種食品に適した温度(保管温度)で保管する設備。
冷凍庫の保管温度は、-25℃~-55℃が、冷蔵庫の保管温度は0℃~-15℃が標準である。
曝気槽(ばっきそう)とは、排水処理において、排水中に圧搾空気を散気管やブロワー・エアレータ等により微細な気泡として吹き込む水槽のことで、微生物の生物化学的酸化反応を促し、水中に含まれる汚濁物質を後の沈殿槽で沈殿させるための槽(タンク)である。
汚水を浄化し、河川、湖沼または海へ放流する施設のことである。水処理施設における水処理の工程は、最初沈殿池に至るまでに行う、物理的に固形物などを分離・除去する「一次処理(物理学的処理)」、微生物などを利用し、有機物を除去する「二次処理(生物学的処理)」がある。なお、後述のとおり、これら2つで処理で除去できない浮遊物・窒素・リン・有機物などを除去する「三次処理(高度処理)」も行われ始めている。 これら水処理工程を経て、消毒・滅菌し、処理水を河川や海へ放流する。
なお、最初沈殿池の前に、流入下水中の砂を除去する沈砂池[3]や、下水流入量の変動を吸収するための汚水調整池を設けることもある。
これらの水処理において有機物を除去する主な目的に、河川の酸欠防止があげられる。汚水の中の有機物が溶存酸素を消費し尽くすか、著しく低くなると、河川の汚濁を招くためである。これを処理するために、二次処理が考案された。
また、病原体が消毒されずに河川へ流入すれば、感染症の流行に繋がるため、その対策も水処理として行われている。
主に比重差を利用し、重力沈降により下水中の沈殿性有機物を分離・除去する。反応タンクへ流入する水・汚泥の負荷を調整し、生物処理のための準備をする役目も持つ[6]。ただし、オキシデーションディッチ法(OD法)のように、最初沈殿池のない下水処理場も存在する。
曝気槽とも言う。微生物などにより、下水中の有機物・窒素・リンを中心とした汚濁物質を処理する。
反応タンクで処理された活性汚泥の分離を行い、澄んだ処理水にする。
施設内で使用する水のためのものと、後述する、高度処理の一環として設置されているものがある。
放流する水を滅菌し、安全性を確保するための施設。塩素消毒が一般的であるほか、紫外線消毒・オゾン消毒といった消毒方法や、二酸化塩素や臭素系などの薬剤による消毒、膜で細菌をろ過・除去する方法などがとられている。
火気、燃焼ガス、その他350℃以上の高温ガスまたは電熱により、水または熱媒を加熱して、大気圧をこえる蒸気を発生させ、これを他に供給する装置。鋼板製と鋳鉄製とあり温水ボイラーと区別される。
温水をつくるボイラーで、ガスや油を燃料としバーナーに 自動燃焼装置をつけたものが多く用いられ、 構造操作も簡単なものが多い。暖房用、給湯用として使用する。 燃焼方式により、蒸発式、回転霧化式、圧力噴霧式などある。
ガスを燃料に使用するボイラー。温水ボイラー・蒸気ボイラーなどがある。
ガスを燃料とする炉の総称。
加熱により水分や溶剤などを乾燥する炉。塗装品用や魚介類用などがある。
電気炉とは、電気を利用して加熱処理を行う炉の総称。電気抵抗、高周波誘導などの方式があり、雰囲気により大気炉、雰囲気炉(ガス雰囲気炉)、真空炉に分類される。金属やセラミック、ガラスなどの溶解や焼成に用いられ、安定した高温が長時間得られ、簡単に温度調節できる。なお、電炉は別の意味になるので注意が必要である。
ボイラーで発生させるもの。被加熱物を生蒸気で直接加熱する「直接加熱」と熱交換器などの伝熱面を介して
加熱する「間接加熱」がある。
燃料を燃焼させて得た熱を水に伝え、水蒸気や温水(=湯)に換える熱交換装置を持った熱源機器。
冷凍サイクルにおける熱交換を吸気(空気)による冷却で行う。放熱コイルに併設されたファンモータが排熱を行い、熱交換用の冷却水配管が不要となるため設置を比較的容易に行うことが可能である。
気体を吸い込み、吐出する間に、ある一定の圧力まで圧縮する機械の総称。吸い込む気体が冷媒ガスの場合は、冷凍機としてその心臓部となる。吸い込み、吐出のやり方の違いによって、数種に分かれる。また、構造の違いによる種類もある。a.往復式(レシプロ)圧縮機-ピストン、シリンダーによる。b.回転式(スクリユー、ロータリー、スクロール)圧縮機-ローターによる。c.遠心式(ターボ)圧縮機-高速回転する羽根車による。吸い込む気体が空気の場合は、空気圧縮機となる。圧搾空気を送る大型のものから、塗装用小型のものまで、ブロア、送風機などと呼ばれるものは、圧力が比較的低い。
金属製品・部品の板金プレス加工(塑性加工)などを行うためのプレス機械(液圧プレス)の一種で、油圧によって駆動するプレス機械(液圧プレス)である。
被切削物を回転させ、固定されたバイトと呼ばれる工具で切削加工をする工作機械の一つである。 主に「外丸削り」、「中ぐり」、「穴あけ」、「ねじ切り」、「突切り」と呼ばれる各加工を行う。
フライスと呼ばれる工具を用いて平面や溝などの切削加工を行う工作機械である。
砥石の粒子(砥粒)でワークの表面を削り取り、その面を平滑に仕上げる加工装置の総称。加工制御は通常手動で行うが、砥石の移動量や回転数設定に数値制御を用い、自動化したものをNC研削盤と呼ぶ。平面研削盤や、円筒研削盤、円筒の内面を加工する内面研削盤、歯車の歯面を加工する歯車研削盤、非曲面レンズを磨く自由曲面研削盤などがある。
工具の自動交換機能を備え、一台でフライス、中ぐり、切出しなどを行う加工装置のこと。JIS B 0105に機械としての定義があり、略して「MC」と書くことも多い。
旋盤ではワークが回転するのに対し、マシニングセンタは工具が回転するのが大きな違いで、NCフライス盤との違いは工具自動交換機能の有無である。主軸が鉛直方向に動く縦形と、水平方向に動く横形に大別できる。5軸同時加工ができる5軸制御型や、大型ワークに対応する門形マシニングセンタ、ガントリ形マシニングセンタなどもある。
土練機、荒地出し機から押し出された荒地(あらじ)を成型する機械で、手動式成型機、フリクション式成型機、自動プレス成型機などがある。桟瓦など量産できるものでは、真空土練機、荒地搬送機のつながった自動プレス成型機で成型される。
またフリクション式成型機では金型に荒地を入れ、荒地を圧縮して成型する。役物など量産できないものに使われている。
軟化する温度に加熱したプラスチックを、射出圧 (10 - 3000kgf/c) を加えて金型に押込み、型に充填して成形する機械である。熱可塑性樹脂では樹脂を高温にして溶融させ、低温の金型に入れて固化させる。
一般的に、樹脂の融点あるいはガラス転移温度より50 - 150℃高い温度に加温される。これは、高分子特有の粘度を低下させるためである。しかし熱可塑性樹脂は、約200℃より分子鎖の酸化分解が始まると言われている。すなわち熱可塑性樹脂の射出成形では、樹脂を高温にできないため、温度と粘度のジレンマがつきまとう。
比較的早いサイクル(数秒 - 数十秒)で成形できる長所を持つ反面、樹脂粘度が高いので高速・高圧充填を必要とする欠点を持つ。熱硬化性樹脂の場合、始めに50℃前後に加温し、流動性を持たせた後、高温の金型(約150℃前後)へ充填して硬化(固化)させる。熱硬化性樹脂は融体状態では分子量が低く粘度が低いため、高い充填圧力を必要としない。このため、半導体の封止装置等に利用されている。一方で、硬化に時間がかかるためサイクル時間が長く(数分)なる欠点を持つ。
伝導熱や対流熱、熱放射などによる熱移動を防ぐもので熱絶縁材とも呼ばれる。
伝導熱は高温側から低温側へ移動する熱。
対流熱は熱せられた流体が上部へ移動し、周囲の低温の流体が流れ込む熱。
太陽からの輻射熱を反射し、設備が太陽により暖められ、熱を持ち、輻射熱を放出するということを防ぐもの。
交流を一旦直流にした上で、その直流を必要な周波数の交流に変換して出力する装置。
任意の周波数を発生できるので交流モーターの回転数制御に利用される。
デマンドとは、電力需要家の使用電力(需用電力)をいう。デマンド制御とは、需要家自身が使用する電力量を常時監視して、デマンドが契約電力値を超えないよう設備の稼働を制御することをいう。